①備蓄するもの(重要度:やや小)
②転倒防止他(重要度:やや小)
③戸建住宅で考えるべきこと(重要度:中)
④共同住宅で考えるべきこと(重要度:中)
⑤立地選びの注意点(重要度:大)
⑥過去の大地震では何が起きたか?
★南海トラフ地震の想定震源域)
東日本大震災は震源域が陸地から離れていましたが、南海トラフ地震は震源域(滑り面)上に陸地があります。その分揺れも変位も大きくなるでしょう(図:毎日新聞)。
▲立地、敷地、地盤などに問題ないことを確認する
津波や崖崩れの恐れがない立地か?液状化は起きないか?等を良く確認しましょう。「不動産に掘り出し物無し」と言う不動産業の格言にあるよう、災害に遭いやすい土地は評価が低くなっています。
▲平面形状が長方形の建物とする
▲ひな壇建物は命は助かる?
ひな壇建物は背面崖が滑ると一緒にずり下がる可能性があります。大規模なものでは一部が押し出される可能性もあります。但し、転倒や一階が潰れるようなことはないので命は助かるでしょう(写:イーズ)。
▲先ず5階(最大8階)以下の壁式構造の建物を考える
壁・床で構成される壁式構造の建物は最も耐震性に優れているとされます。かつては最高5階建てでしたが、現在は8階まで認められています(UR都市機構)。
▲中層建物はラーメン構造となる
ラーメン構造は柱・梁・床で構成される建物です。設計地震動を受けた際には、全ての柱と梁の接合部の梁端が同時に壊れて地震動を吸収し(塑性ヒンジ)、倒壊を防ぎます。人命は助かりますが継続使用が困難になる欠点があります(写:三井住友建設)。
▲眺望重視なら高層~超高層(ラーメン構造)を考える
超高層もラーメン構造以外はありません。超高層建物は長期にわたる停電が生じた場合生活に致命的な支障を及ぼします。慎重に考えるべきでしょう(写:三井のリハウス)。
▲非免震・非制震が良い場合がある
免震・制震構造とも地震動が設計条件を上回った場合、装置が破損して建物に致命的損傷が起こる危険があります。免震・制震構造はその効果を考慮して構造部材はスリムにしているので尚更です。その点非免震建物は余力がある可能性があります。
▲耐震補強していない建物
耐震基準を満たしていなかった宇土市役所は四階がつぶれました。元々華奢にも見えます(写:記憶の回廊)。
▲耐震補強をするか否か考える
耐震補強をすれば倒壊を防ぎ、命を守ることが出来ます。しかし、柱・梁の接合部は損傷するので、地震後継続使用できなくなる可能性があります。一方制振装置で補強した場合で、設計地震動の範囲であれば、継続使用の可能性は高くなります
▲上階が良いか、下階が良いかを考える
眺望や見掛けのステータスは間違いなく最上階となります。しかしエレベータの損傷や長期の停電を考えれば上階はリスクが高すぎると言えます。洪水や津波の危険も考慮して4、5階が無難と言えます。
▲中廊下が良いか外廊下が良いか考える
中廊下は風雨に晒されないし、高級感を演出されます。しかし大地震時に非常電源が落ちると昼間も真っ暗になる可能性があります。外廊下は地震には有利ですが、台風など強風時には歩行困難になるデメリットはあります。
。
▲外周バルコニーの有無を考える
外周バルコニーがなくカーテンウオールのマンションも多くあります。この場合ほぼ低い腰窓でになっています。腰壁が低いと大地震時に激突した家具がガラスを破って落下する可能性があります。またこの形式は窓が小さい上に落下防止のため、20cmほどしか開かないようになっています。真夏に停電が発生すると真夏の温室のような温度になります。
①備蓄するもの(重要度:やや小)
②転倒防止他(重要度:やや小)
③戸建住宅で考えるべきこと(重要度:中)
④共同住宅で考えるべきこと(重要度:中)
⑤立地選びの注意点(重要度:大)
⑥過去の大地震では何が起きたか?